CHEERS

Country Gentleman

ミッドセンチュリーなユニット

淡色の水面が玉砂利を洗う海岸線と黒松並木、広重の描いた江戸風情とビーチカルチャーが共存する湘南西部の町に佇むカントリージェントルマンがつくりこんだ湘南の別荘をご紹介します。

うららかな時間 | 二宮町

日本の風情とビーチカルチャーが共存する

淡色の水面が玉砂利を洗う海岸線と黒松の並木が続く広重の描いた東海道の面影が残るレトロな街「二宮」。小田原に近いことで宿場町として発展し、その後温暖で風光明媚な土地からか隣接する大磯と共に財界人の別荘地として愛された歴史のあるエリアだ。また、茅ヶ崎や藤沢の湘南メインエリアから少し外れた場所に位置し落ち着きのある大人が選ぶサーフタウンの雰囲気が漂う日本の風情とビーチカルチャーが共存するセンスを感じる町といえる。都心からも1時間圏内の距離にある、例えば首都高「池尻」から東名高速、小田厚経由で約65kmの近さにある、高速道路やJRへのアクセスを考えると、逗子、葉山、横須賀などと比較してもより身近なアーバンリゾートといえる。

 

Location

フロントロウよりあえてセカンドグリッド

最寄りの「二宮駅」から1.9ｋｍ、渚まで直線距離で120ｍの場所に「CHEERS」はある。ユニットから海を眺めるロケーションではないが、海から2列目あたりのポジションがこのあたりではちょうどよい、その理由は海辺の雰囲気がありつつバイパスからのノイズが少ないロケーションだからだ。実際ユニットのガーデンに出れば時折波音が聴こえるし潮の匂いもする、目の前の通りからはお隣のゲストハウス越しに水平線を眺める。合わせてユニットの立地は行き止まりの場所にあり車通りがない、北側の隣地は畑が営まれ穏やかな雰囲気の場所となる。フロントロウよりあえてセカンドグリッドにポジションしているあたりがなんともかっこよく思える。

お隣のゲストハウスリンク

Raffino Ocean

THE HOUSE

毅然とした美しさがある

1970年代後半に建てられたユニットは前川國男の弟子筋が設計したものとされる。一度は廃墟化していたそうだが現オーナーの手により当時のマテリアルとアイテムを再現し復元されたものだ。ちょうどスクラップ化したヴィンテージカーをオリジナルの姿に作り上げていく過程と同じで手間暇がかかることだが、それがゆえに古いものに愛しみをもつ人にはたまらない一品といえるだろう。そうして造られた家には佇まいというものを感じる、ゲートを抜けシンボルツリーの先に佇む母屋の姿は毅然とした美しさがある、建物のスタイルは第2次世界大戦以降の1950年代から70年代のミッドセンチュリーのルーツを汲む設計となる。建築、家具、車など今でも愛される普遍的なデザインが造られた時代だ、個人的にもこの時代に造られたものに一番惹かれる。高床敷の平家構造となる開口部の広い建物はまさに当時のシルエットで吉村順三的なテイストを感じる。建物の高さに対する横の広がりのバランスが美しく、地面から程よく上がった高床のシルエットも上品でいい、室内から庭を眺めると地面を少しだけ見下ろしつつ、木々の枝葉を目線で感じられる絶妙なバランスとなる。特に気持ち良いのが今はオフィスとして使われている続き間からの眺めだ、門前のロータリーと中心に配された主木の桜、手前に置かれたダイニングテーブル、暮らしの豊かさがここにあるようなじつに幸福感のある光景だ、少し傾斜のついた手すりのデザインもなんともいえない美しさがあり好みだ。

 

LAYOUT

裸足でいたくなる空間だ

室内のレイアウトは建物の中心にリビング、ダイニング、キッチン、バス、両端に居室が配された合理的な造りだ、南北に窓があるリビングは風が吹き抜けレースのカーテンがヨットの帆のように膨らむ姿に清々しさを覚える。キッチンとダイニングの配置も絶妙で使い勝手の良さ、包まれた落ち着き感、適度な明るさと開放感がコンパクトなスペースに集約されている、アメリカのスタンダードな住宅のファミリーダイニングのような居心地の良さだ。西側のベッドルームは庭の緑に太陽の光が反射し一度フィルターがかかったような穏やかな明かりの入る場所だ、冬場は斜めに入る朝日がきっと美しいだろう、東側の続き間は日本間をラフな感じにリモデルされオフィスとして使われている、明るく軽やかな雰囲気でいつも裸足でいたくなる空間だ。

 

GARDEN

ダイニングで旨い蕎麦を

敷地南側から西側の外周には樹高が5～6ｍある広葉樹が芝庭を囲むように配され、いい感じにプライベート感を出している。高木の枝葉がつくる木漏れ陽が美しく住宅地であることを忘れてしまう感じだ。また、樹種のバリエーションも豊富で楽しみがある、庭灯篭や述べ段もみられることから元々は四季の移ろいのある和庭園だったことがうかがえる。入口ゲートのある東側は目通りの幹が美しい桜を中心にロータリーがありその脇に空地があるのだがこの場所が実に居心地がよく、ガレージと母屋と庭に囲まれた広場的なスペースになっている、実際、シャビ―なダイニングテーブルが置かれ、私たちが訪問した際にはこのダイニングで旨い蕎麦をご馳走になった。短い時間ではあったが、木々に囲まれ海の気配を感じ美しいデザインの家と車を眺め木漏れ日とそよ風を感じながらいただいた蕎麦は格別でこのユニットの魅力の本質が感じられる時間だったように思える。また、ユニットの北側に配された木々の先には箱根から続く山の尾根を眺める、北側に広がりがあるのはありがたい。「うららか」という言葉があるが、二宮周辺の海沿いのバイパスを走っているといつもこの言葉が浮かんでくる。このユニットの情景はまさに「うららか」な場所といえる気がする。

GARAGE &

何かと遊び道具が増える

母屋の他には外壁を下見張りで設えた山小屋をイメージさせるガレージがある。車を2台余裕で縦停めでき、遊びのエクイップメントを並べる幅と天高のある容量豊富なストレージだ。海と山に囲まれアクティビティのバリエーションが多いこの地域では、何かと遊び道具が増えることからこの空間はとてもありがたい、また、内装も内張が無いことでさらに広く使えることや構造材の木の質感が雰囲気を出していてここにいるだけで気分があがる。ガレージの奥にもサンルーム的な雰囲気のDIYで造られたトレーニングスペースがある、屋根にクリアートタンが使われていることで光が良く差しいい汗がかけそうだ。

まとめると

偏屈にかっこよく生きたいものだ

50才を過ぎるとこれからの人生について考える人が多くなるだろう、長年続けてきた仕事が一段落した人、仕事をやめ自分の人生を生きたいと思っている人、仕事をシフトダウンして自分の時間を増やしたい人など思いは様々だ、とはいえ長年やってきた仕事は人生の一部でもあるし楽しさもある、また後進に伝える喜びもある。このユニットを使う人のライフスタイルで相性が良いと思えるのは、仕事をシフトダウンして自分の時間を大切にしたい人だと思う。実際、現オーナーの暮らしぶりは仕事を楽しみながら自分の人生をしっかり生きていることが良くわかる、和室を改良した2間続きの部屋にはマックが置かれ仕事の資料となる雑誌がイームズのテーブルに山積みされている、ガレージに行けば遊びの道具が几帳面に並んでいた、取材に伺った日も茅ヶ崎ですでに波に乗ってきた後だったという、また、現オーナーの仕事についての話題になると生き生きと楽しそうに今のビジネスのエピソードなどを語ってくれた、Tシャツとジーンズと裸足という出で立ちながら今もビジネスの世界で活躍していることをうらやましくも思った。この湘南ウエスト二宮在住の「カントリージェントルマン」がつくりこんだユニットは車に置き換えればストーリーを背景にその個体のくせまでも調律されレストアされたヴィンテージのように思える。吉田茂、白洲次郎がそうしたようにこんな場所で、偏屈にかっこよく生きたいものだ。

One Fine Day
 5:30 am

5:45 am

6:00 am

6:15 am

6:30 am

6:45 am

11:00 am

11:30 am

1:30 pm

4:00 pm

｜ 物件概要

物件名 / CHEERS 
販売価格 / 18,000万円
物件種別 / 中古戸建
所在地 / 神奈川県中郡二宮町
交通 / JR東海道本線「二宮駅」より約1.9km
土地面積 / 756.32㎡（約228.79坪）　
建物面積 / 150.09㎡（約45.40坪）外未登記建物
建物構造 / 木造瓦葺平家建
間取り / 3SLDK＋ガレージ
現況 / 居住中
特徴 / 南向き陽当たり良好・閑静な住宅街
眺望 / 山並み
取引態様 / 仲介
物件番号 / NK-0315

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